アビシェイカー"アウトサイダー・ノイジシャン" CDR+CAP (自主 2010)生活の第一義としては役に立たない音楽を、頼まれもしないのに(当たり前だが)DIYなどと選び取ったにも関わらず、その表現の根拠、動機をおのれ1人の身に引きつけて考える事もせず早々と蹴ったはずの生活そのものに矯正してしまう(いわゆる等身大ブーム)自称音楽家どもの愚劣さは度し難いが、そんなヤツらは「神はいない」と言う前に神の方から寄り付かないであろう。
アビシェイカーは<私ごときが>音楽をやるというはじらいを持った日本で数少ないユニットである。
彼らの露悪趣味が反面教師的に<俺様>サークルを撃つ事は解説の方がうまく言い止めている(力作)ので多言しないが、その身振りが、この2ndアルバムに至って板に付いてきたのが妙に気掛りであるし、所謂アウトサイダー芸人<キャラ>で処理されはしまいかと言う危惧もある。
言いたい事を全てサンプリングに、或はサンプリング的な言伝に代替させているのも如何なものだろうか。
表出行為は見る人にショックを与え、立ち止まられはするが、それなら今のままではスカトロやゲテ喰い、自傷行為等に邁進する他無いのでは。
"自分の言葉で言う"、一度くらいはそんな事も考えては呉れぬか。
-個人誌"俳句と随筆"より許可を得て抜粋